猫のフケの原因、治療法について獣医師が解説|立川市の立川アステル動物病院
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にある立川アステル動物病院です。
「最近、猫の背中や寝床に白い粉のようなものが落ちている」「ブラッシングをするとフケがたくさん出る」といった症状でお困りではありませんか?
猫のフケは、少量であれば皮膚の新陳代謝による自然な現象です。しかし、急に量が増えたり、かゆみや脱毛を伴ったりする場合は、皮膚疾患や全身の病気が隠れていることがあります。
また、高齢や肥満、関節の痛みなどによって毛づくろいが十分にできなくなり、フケが増えることもあります。
原因によって治療法は大きく異なるため、「乾燥しているだけ」と自己判断せず、原因を確認することが大切です。
今回は、猫のフケの症状や原因、診断方法、治療法、ご自宅でできるケアについて獣医師がわかりやすく解説します。
当院では、猫のフケの原因を詳しく診断し、それぞれの猫ちゃんに適した治療を行っております。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
目次
- 猫のフケの症状
- 猫のフケの原因
- フケが増えるときに考えられる病気
- 動物病院に行くべき目安
- 猫のフケの診断
- 猫のフケの治療
- ご自宅でできるケア
- 猫のフケでよくある質問
- 立川アステル動物病院の治療の特徴
- まとめ
猫のフケの症状
猫のフケは、白色または灰色の細かい皮膚のかけらとして、毛の間や寝床、ブラッシング時などに見つかります。
少量であれば正常な皮膚のターンオーバーによるものですが、次のような症状を伴う場合は注意が必要です。
- フケの量が急に増えた
- 背中や腰に大量のフケが付いている
- 毛がベタついている
- 皮膚が乾燥している
- 皮膚が赤い
- かさぶたがある
- 強いかゆみがある
- 毛が抜けている
- 体を頻繁に舐めたり掻いたりする
- 皮膚から臭いがする
- 毛づくろいをしなくなった
特に高齢猫では、関節の痛みや肥満などによって身体を十分に曲げられず、背中や腰の毛づくろいができなくなることでフケが増える場合があります。
フケだけでなく、脱毛やかゆみ、赤みなどがある場合は、皮膚病が隠れている可能性があります。
猫のフケの原因
猫のフケには、皮膚の乾燥から感染症、体調不良までさまざまな原因があります。
皮膚の乾燥
冬場の乾燥した空気やエアコンの使用、加齢などによって皮膚の水分量が低下すると、角質が剥がれやすくなり、フケが増えることがあります。
特に暖房を長時間使用する冬場は、室内の湿度が低下しやすいため注意が必要です。
毛づくろい不足
猫は通常、毛づくろいによって古い毛や角質、汚れなどを取り除いています。
しかし、次のような理由で毛づくろいが十分にできなくなることがあります。
- 肥満
- 高齢
- 関節炎
- 腰や背中の痛み
- 体調不良
- 口腔内の痛み
特に背中や腰、お尻周辺にフケが多い場合は、自分で毛づくろいできていない可能性があります。
皮膚疾患
細菌感染や真菌感染、アレルギー性皮膚炎などによって皮膚に炎症が起こると、ターンオーバーが乱れ、多量のフケが出ることがあります。
寄生虫
ノミやダニなどの寄生虫によって皮膚に炎症やかゆみが起こり、フケが増える場合があります。
特に「ツメダニ」と呼ばれるダニでは、大量のフケが見られることがあり、「歩くフケ」と表現されることもあります。
アレルギー
食物アレルギーや環境中のアレルゲンなどによって皮膚炎が起こり、フケやかゆみ、脱毛が見られることがあります。
栄養状態の影響
栄養バランスが崩れると、皮膚や被毛の健康状態に影響し、乾燥やフケが増えることがあります。
ただし、市販の総合栄養食を適切な量食べている猫では、単純な栄養不足だけが原因となるケースは多くありません。
ストレス
引っ越しや新しい家族・動物の迎え入れ、生活環境の変化などによるストレスによって、毛づくろいの頻度が変化し、皮膚状態が悪化する場合があります。
全身疾患
高齢猫では、糖尿病や甲状腺疾患、腎臓病などの全身疾患によって被毛や皮膚の状態が悪くなり、フケが増えることもあります。
フケが増えるときに考えられる病気
皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌という真菌(カビ)の一種が感染することで起こる皮膚病です。
主な症状として、
- 円形の脱毛
- フケ
- かさぶた
- 皮膚の赤み
などが見られます。
人や他の動物に感染する可能性があるため、疑われる場合は早めの診断と治療が重要です。
細菌性皮膚炎
皮膚の細菌が増殖することで炎症が起こり、フケ、赤み、かさぶた、脱毛などが見られることがあります。
マラセチア性皮膚炎
マラセチアという酵母様真菌が増殖することで、皮膚に炎症を起こします。
犬ほど多くはありませんが、猫でも基礎疾患や皮膚状態によって発症することがあります。
主な症状として、
- フケ
- 皮膚のベタつき
- 臭い
- 赤み
- かゆみ
などがあります。
アレルギー性皮膚炎
食物やノミ、環境中のアレルゲンなどに反応して、皮膚に炎症が起こります。
フケだけでなく、顔や首を掻く、身体を舐め続ける、脱毛するといった症状が見られることがあります。
関節炎などによる毛づくろい不足
高齢猫では、腰や股関節、背中などに痛みがあることで毛づくろいが難しくなり、特に背中や腰のフケが増えることがあります。
「フケが増えた」だけでなく、「ジャンプしなくなった」「動きがゆっくりになった」「触られるのを嫌がる」といった変化がある場合は、関節の痛みについても確認が必要です。
動物病院に行くべき目安
少量のフケだけで、猫が元気で皮膚にも異常がなければ、すぐに治療が必要とは限りません。
一方、次のような症状がある場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
- 急にフケが増えた
- フケが何週間も続いている
- 強くかゆがっている
- 皮膚が赤い
- 脱毛している
- かさぶたや傷がある
- 皮膚や被毛がベタベタしている
- 皮膚から臭いがする
- 食欲や元気が落ちている
- 毛づくろいをしなくなった
- 体重が増え、自分で背中を舐められない
特に脱毛や強いかゆみを伴う場合は、感染症や寄生虫、アレルギーなどの可能性があります。
猫のフケの診断
フケの原因を特定するためには、皮膚の状態だけでなく、生活環境や猫の全身状態についても確認することが重要です。
問診・視診
いつ頃からフケが増えたのか、かゆみの有無、食事内容、シャンプーの頻度、生活環境などを確認します。
また、フケが身体のどの部位に多いか、赤みや脱毛、かさぶたなどを伴っていないかを確認します。
皮膚細胞診
皮膚表面の細胞を採取し、細菌やマラセチア、炎症細胞などを顕微鏡で確認します。
皮膚掻爬検査
皮膚を軽くこすって検体を採取し、ダニなどの寄生虫がいないかを確認します。
毛検査・真菌検査
皮膚糸状菌症などが疑われる場合は、毛や皮膚を採取して真菌の検査を行います。
血液検査
高齢猫や、元気・食欲の低下、体重変化などがある場合には、糖尿病や腎臓病などの全身疾患がないか確認するために血液検査を行うことがあります。
フケは症状のひとつであり、原因によって治療方法が大きく異なります。そのため、原因を確認したうえで治療を行うことが重要です。
猫のフケの治療
猫のフケの治療は、原因に合わせて行います。
乾燥が原因の場合
室内の湿度調整や保湿ケアを行います。
- 加湿器などによる湿度管理
- 猫用の保湿剤の使用
- 皮膚状態に合わせたブラッシング
人間用の保湿剤は猫が舐めると問題となる成分を含んでいることがあるため、自己判断では使用しないでください。
感染症の場合
細菌や真菌などの感染が確認された場合は、原因に合わせて抗菌薬や抗真菌薬などを使用します。
寄生虫が原因の場合
ノミやダニなどが確認された場合は、適切な駆虫薬を使用します。
同居している犬や猫にも予防・治療が必要になる場合があります。
アレルギーが原因の場合
原因となるアレルゲンの確認や、かゆみ・炎症を抑える治療を行います。
食物アレルギーが疑われる場合には、療法食を用いた食事管理を行うこともあります。
毛づくろい不足の場合
肥満や関節の痛みが原因で毛づくろいできない場合は、それぞれの原因に対する治療が必要です。
ご家庭ではブラッシングなどで毛づくろいを補助し、皮膚や被毛を清潔に保つことも大切です。
全身疾患が原因の場合
糖尿病や腎臓病などの全身疾患が確認された場合は、その病気に対する治療を行います。
ご自宅でできるケア
猫の皮膚や被毛を健康に保つため、ご家庭では次のようなケアがおすすめです。
定期的にブラッシングする
ブラッシングによって古い毛や角質を取り除き、皮膚の状態を確認できます。
長毛猫や高齢猫など、自分で毛づくろいしにくい猫では特に重要です。
室内の湿度を適切に保つ
冬場など空気が乾燥する時期は、加湿器などを使用して室内の乾燥を防ぎましょう。
無理にシャンプーしない
フケがあるからといって頻繁にシャンプーすると、皮膚の皮脂を必要以上に落とし、乾燥が悪化することがあります。
シャンプーが必要かどうかや適切な頻度については、猫の皮膚状態に合わせて判断します。
適正体重を維持する
肥満になると毛づくろいが難しくなり、背中やお尻周りの皮膚状態が悪化しやすくなります。
皮膚の状態を定期的に確認する
ブラッシングやスキンシップの際に、フケだけでなく、赤み、脱毛、かさぶた、しこりなどがないか確認しましょう。
猫のフケでよくある質問
Q. 猫にフケが出るのは普通ですか?
少量であれば、皮膚の新陳代謝による正常な範囲で見られることがあります。
ただし、急に量が増えた場合や、かゆみ、赤み、脱毛などを伴う場合は病気が隠れている可能性があります。
Q. 猫のフケは乾燥が原因ですか?
乾燥が原因となることもありますが、感染症、寄生虫、アレルギー、毛づくろい不足など、さまざまな原因があります。
フケが続く場合は、乾燥だけと決めつけずに原因を調べることが大切です。
Q. フケが多いときはシャンプーした方がよいですか?
必ずしもシャンプーが必要とは限りません。
乾燥が原因の場合は、頻繁なシャンプーによって症状が悪化することもあります。猫の皮膚状態に合わせたケアを行うことが重要です。
Q. 高齢になってからフケが増えました。
高齢猫では、関節炎や肥満、体調不良などによって毛づくろいが十分にできなくなり、フケが増えることがあります。
ジャンプをしなくなった、動きが遅くなった、背中を触ると嫌がるなどの変化がある場合は、一度診察を受けることをおすすめします。
Q. 背中だけにフケが多いのはなぜですか?
背中や腰は、肥満や関節の痛みがある猫では毛づくろいしにくい場所です。
また、皮膚炎や寄生虫などが原因となる場合もあるため、フケが多い状態が続く場合は皮膚検査をおすすめします。
Q. 人にうつることはありますか?
単なる乾燥によるフケが人にうつることはありません。
ただし、皮膚糸状菌症など一部の感染症は人に感染する可能性があります。円形の脱毛や大量のフケなどが見られる場合は、早めにご相談ください。
立川アステル動物病院の治療の特徴
立川アステル動物病院では、猫のフケを単なる「乾燥」と判断するのではなく、その背景に皮膚病や全身疾患が隠れていないかを確認することを大切にしています。
当院では、
- 丁寧な問診と皮膚の状態確認
- 顕微鏡を使用した皮膚細胞診
- 寄生虫や真菌の検査
- 必要に応じた血液検査
- 一頭一頭に合わせた治療・スキンケアのご提案
- ブラッシングや生活環境についてのアドバイス
- 肥満や関節疾患など、毛づくろい不足の原因についての評価
を行っています。
特に猫は、皮膚だけでなく体調の変化によって毛づくろいの量が変化することがあります。
そのため、フケそのものだけを見るのではなく、年齢や体重、食欲、活動量なども含めて総合的に状態を確認します。
「最近フケが増えた」「毛がベタついている」「身体をかゆがっている」「毛づくろいをしなくなった」など、気になる変化がございましたら、お気軽に立川アステル動物病院までご相談ください。
まとめ
猫のフケは、少量であれば正常な皮膚の新陳代謝によって見られることがあります。
一方で、乾燥、感染症、寄生虫、アレルギー、毛づくろい不足、全身疾患などが原因となってフケが増えることもあります。
特に、「急にフケが増えた」「かゆがっている」「脱毛している」「皮膚が赤い」「毛づくろいをしなくなった」といった症状がある場合は、原因を確認することが大切です。
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市周辺で、猫のフケや皮膚トラブルについてお困りの際は、立川アステル動物病院までお気軽にご相談ください。
皮膚の状態だけでなく、猫ちゃんの年齢や体質、生活環境まで確認し、一頭一頭に合った治療とケアをご提案いたします。


