犬の歯石の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市の立川アステル動物病院
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にある立川アステル動物病院です。
今回は、犬の歯石について、症状や原因、診断方法、治療法について詳しく解説します。
愛犬のお口を見たときに、「歯が茶色くなっている」「口臭が気になる」「歯磨きを嫌がるようになった」と感じたことはありませんか?
こうした症状の原因として多いのが歯石の付着です。歯石は見た目の問題だけではなく、歯周病や口腔内の痛み、さらには全身の健康にも影響を与える可能性があります。
犬は人と比べて歯周病になりやすい動物といわれており、3歳以上の犬の多くに何らかの歯周病が認められるともいわれています。そのため、歯石を放置せず早めに対処することが大切です。
当院では歯科診療や歯石除去(スケーリング)を行っておりますので、お口のトラブルでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
■犬の歯石の症状
歯石は歯の表面に付着した細菌の塊である「歯垢(プラーク)」が硬く石灰化したものです。
初期の段階では症状が目立たないこともありますが、進行するとさまざまな異常が現れます。
代表的な症状として、
- 口臭が強くなる
- 歯が黄色や茶色に変色する
- 歯ぐきが赤く腫れる
- 歯ぐきから出血する
- 歯ぐきが痩せてくる
- 硬いものを食べたがらない
- 顔を触られるのを嫌がる
- 食欲が低下する
- くしゃみ、鼻水が出る
歯石が増えると歯周病が進行し、歯を支える骨が溶けてしまうことがあります。その結果、歯がぐらついたり抜けたりする場合もあります。
また、口の中の細菌が血流に乗って全身へ広がることで、心臓や腎臓などへの影響が懸念されることもあります。
「少し口が臭うだけだから」と軽く考えず、早めに動物病院で診察を受けることが大切です。
■犬の歯石の原因
歯石の原因は歯垢(プラーク)の蓄積です。
食事の後に歯の表面へ付着した細菌は、時間の経過とともに歯垢を形成します。この歯垢が唾液中のミネラルと結合して硬くなることで歯石になります。
犬では歯垢が付着してから約2〜7日程度で歯石になるといわれており、人よりも歯石形成のスピードが速いことが特徴です。
歯石ができやすくなる要因として、
- 歯磨き不足
- フードをよく噛まない
- 歯並びが悪い
- シニア犬である
- 柔らかい食事中心である
- 口腔内の細菌バランスの変化
などが挙げられます。
特にチワワ、トイ・プードル、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアなどの小型犬は歯周病のリスクが高い傾向があります。
歯石は一度形成されると歯磨きでは除去できないため、日頃の予防が非常に重要です。
■犬の歯石の診断

歯石の診断は口腔内の視診によって行います。
歯の表面に黄色や茶色の硬い沈着物が確認できる場合、歯石が付着している可能性が高いと考えられます。
しかし、本当に重要なのは歯周病の進行度を評価することです。
歯周病は歯ぐきの中で進行するため、見た目だけでは重症度を正確に判断できないことがあります。
そのため場合によってレントゲン検査や触診によって、
- 歯周ポケットの深さ
- 歯根の状態
- 顎の骨の状態
- 抜歯の必要性
などを確認することがあります。
当院では診察時に口腔内の状態を丁寧に確認し、それぞれのワンちゃんに適した治療方法をご提案しております。
■犬の歯石の治療
歯石の治療の基本はスケーリング(歯石除去)です。
歯の表面だけでなく、歯周ポケット内に付着した歯石や細菌を取り除くことが重要になります。
●スケーリング
超音波スケーラーとハンドスケーラーを使用し、歯石を除去します。
犬では安全かつ確実に処置を行うため、基本的に全身麻酔下で実施します。
無麻酔で行う歯石除去は歯の表面しか処置できず、歯周病の評価や治療が十分に行えないため推奨されません。
●ポリッシング
歯石除去後は歯の表面を研磨します。
歯の表面を滑らかにすることで、歯垢の再付着を抑える効果が期待できます。
●ルートプレーニング
歯周病によって歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)が広がっている場合があります。そこをトリミングすることで歯ぐきが引き締まり、歯周ポケットを小さくして抜歯を回避できるようにします。
●抜歯
重度の歯周病によって歯の保存が難しい場合には抜歯を行うことがあります。
痛みの原因となる歯を適切に処置することで、食欲や生活の質が改善するケースも少なくありません。
●治療後のケア
歯石除去後も予防を継続しなければ再び歯石が形成されます。
そのため、
- 毎日の歯磨き
- デンタルガムの活用
- 定期的な歯科検診
- デンタルケア用品の使用
などを継続することが大切です。
当院ではデンタルケアのサポートのため、歯磨き研修を修了したスタッフによる歯磨き教室も行っております。
■犬の歯石でよくある質問
Q. 歯石は歯磨きで取れますか?
一度歯石になると歯磨きでは除去できません。
歯磨きは歯石を取るためではなく、歯石を作らせないための予防として行います。
Q. 口臭があると歯周病ですか?
口臭は歯周病の代表的な症状の一つです。
ただし、消化器疾患や内科疾患が関与している場合もあるため、一度診察を受けることをおすすめします。
Q. 歯石除去は何歳までできますか?
年齢のみで判断することはありません。
シニア犬でも全身状態をしっかり評価したうえで、安全に麻酔管理が可能と判断されれば歯石除去を実施できる場合があります。
Q. 歯石除去後も歯磨きは必要ですか?
必要です。
歯石除去後の状態を維持するためには、ご家庭でのデンタルケアが非常に重要になります。
■立川アステル動物病院の治療の特徴

立川アステル動物病院では、犬の歯石除去や歯周病治療に力を入れています。
歯科疾患は見た目以上に進行していることが多く、痛みを我慢しているワンちゃんも少なくありません。
当院では、
- 丁寧な口腔内診察
- 麻酔前の健康チェック
- 安全性に配慮した麻酔管理
- レントゲンを活用した評価
- 治療後のデンタルケア指導
- 歯磨き教室の実施
を行い、それぞれのワンちゃんに合わせた治療をご提案しています。
愛犬の口臭が気になる、歯が茶色くなってきた、歯石が付いていると言われたなどのお悩みがございましたら、お気軽に立川アステル動物病院までご相談ください。
早期の治療と予防によって、愛犬のお口の健康を長く守っていきましょう。

