猫の血尿の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市のあまの動物病院
猫の血尿の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市のあまの動物病院
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にあるあまの動物病院です。
今回は、猫で比較的多くみられる「血尿」について解説いたします。
血尿は、膀胱や尿道など泌尿器系の異常を示す重要なサインで、早期発見・早期治療が非常に大切です。
軽度に見えても、重大な病気の前兆であったり、命に関わる状態に進行する可能性もあるため注意が必要です。
当院では、尿検査・画像検査を組み合わせた正確な診断と、猫に配慮した治療を行っております。
愛猫の尿の色が「ピンク色」「赤茶色」と感じた際は、ぜひ早めにご相談ください。
猫の血尿の症状

血尿とは、尿に血液が混ざり色が変化して見える状態を指します。
はっきり赤く見える場合もあれば、薄いピンク色や茶色にしか見えない場合もあります。
猫砂が吸収してしまうため、気づかれずに進行してしまうことも珍しくありません。
血尿に加えて、以下のような症状が見られたら要注意です。
- 頻繁にトイレへ行くが少量しか出ない
- 排尿時に痛そうに鳴く、落ち着かない
- トイレ以外の場所でする(粗相が増える)
- 排尿姿勢をとるのに尿がほとんど出ない
- 陰部を過度に舐める
- 尿が全く出ない(緊急状態)
特にオス猫は尿道が細いため詰まりやすく、数時間で命に関わることがあります。
少しでも「排尿が少ない」「様子がおかしい」と感じたら、すぐに受診してください。
猫の血尿の主な原因
血尿の背景には、さまざまな病気が潜んでいます。代表的な原因についてご紹介します。
特発性膀胱炎(FIC)
猫で最も多い原因とされ、はっきりとした原因が特定できない膀胱炎です。
ストレス・生活環境の変化・肥満・水分摂取不足が関連していると言われています。
若い猫〜中年の猫に多く、血尿・頻尿・排尿時の痛みが強く出ることが特徴です。
再発しやすいため、生活環境の見直しがとても重要になります。
尿石症(結石・結晶)
尿の中でミネラルが固まって結晶や結石ができ、膀胱の粘膜を傷つけて出血を引き起こします。
主な種類はストルバイトとシュウ酸カルシウムで、それぞれ治療方針が異なります。
結石が尿道に詰まると尿路閉塞となり、命に関わるため緊急処置が必要です。
細菌性膀胱炎
高齢猫や基礎疾患を持つ猫に多くみられます。
細菌が膀胱に侵入し炎症を起こし、血尿・排尿痛などを引き起こします。
抗菌薬による治療が効果的ですが、再発を防ぐために基礎疾患の治療が欠かせません。
腫瘍
中高齢の猫でまれにみられます。
膀胱や尿道に腫瘍ができると、出血や排尿障害が起こります。
画像検査や細胞診で確認し、場合によっては外科手術や抗がん治療を行います。
外傷や全身疾患
事故や転落による膀胱損傷、血液の異常・全身疾患によって血尿が出る場合もあります。
猫の血尿の診断方法
原因を特定するためには、総合的な検査が必要です。
当院では以下の検査を組み合わせ、猫に負担をかけないよう配慮しながら正確な診断を行っています。
尿検査
血液・細菌・結晶の有無、尿のpH、比重などを細かくチェックします。
膀胱炎・尿石症の判断に欠かせない重要な検査です。
超音波(エコー)検査
膀胱内の壁の厚さ、腫瘍、結石、炎症の程度などをリアルタイムで確認できます。
痛みがほぼなく、猫に優しい検査です。
レントゲン検査
エコーでは見えにくい位置(尿道など)の結石の有無を調べ、尿石症の鑑別に役立ちます。
血液検査
腎臓の働きや電解質バランスをチェックし、全身状態を把握します。
特に尿路閉塞が疑われる場合には必ず行う検査です。
このように、複数の検査を組み合わせることで、より正確な診断につなげていきます。
猫の血尿の治療
治療内容は原因によって大きく異なります。ここでは代表的な治療法を紹介します。
特発性膀胱炎
- 痛み止め、炎症を抑える薬の投与
- ストレス軽減のための環境調整
- 専用フードによる食事管理
- 膀胱の環境を整えストレス緩和をサポートするサプリメント
- ストレス軽減を目的としたフェロモン製剤の使用
再発しやすい病気のため、ご家庭でのケアが非常に重要です。
尿石症
- 結石を溶かすための療法食・サプリメント
- 水分摂取を増やす工夫(ウェットフード・給水器の導入など)
- 結石が大きい場合は外科手術
特にオス猫で尿道閉塞を起こした場合は、緊急処置が必要になります。
細菌性膀胱炎
- 抗生物質の投与
- 膀胱洗浄
- 再発防止のための生活管理と基礎疾患のコントロール
腫瘍
- 外科手術
- 抗がん剤治療
- 痛みや不快感を和らげる緩和ケア
腫瘍の種類と進行度に応じて、治療方針を立てていきます。
尿路閉塞(緊急)
- カテーテルで詰まりを解除
- 入院での点滴治療
- 再発の程度によっては外科的治療を検討
血尿は多くの場合、治療によって改善が期待できますが、再発を防ぐための継続的なケアが重要です。
あまの動物病院の治療の特徴

① 丁寧な問診と生活環境のヒアリング
血尿の治療では、環境やストレス要因を理解することがとても大切です。
当院では、食事内容・水分摂取量・トイレ環境・同居動物との関係などを丁寧に伺い、最適な治療計画を立てます。
② 猫に優しい検査と治療
猫は環境の変化が苦手な動物です。
当院では、猫が落ち着ける静かな空間づくりや、必要最小限の保定を心がけ、ストレスをできるだけ少なくする診察を行っています。
③ 再発予防までしっかりサポート
血尿は再発しやすい症状のひとつです。
治療後のアフターケアとして、療法食の選び方・トイレ環境の改善・お水の飲ませ方などをお伝えし、飼い主様と一緒に再発防止を目指します。
飼い主様へのメッセージ・まとめ
猫の血尿は、適切な診断と治療を行えば改善しやすい病気です。
しかし、放置すると重篤化したり、つらい症状が長く続くことがあります。
「なんとなく尿の色が変だ」「トイレの回数が多い」「排尿時に痛そう」と感じた場合は、早めの受診がとても大切です。
あまの動物病院は、猫ちゃんと飼い主様の安心のために、検査から治療・再発予防までトータルでサポートいたします。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
あまの動物病院|東京都立川市

犬・猫・うさぎなどの小動物と幅広く診療を行っております。
地域の皆さまの大切なご家族が快適に過ごせるよう、丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけています。


